今回はいつもと趣向を変えて、スウェーデンの映画”The Year I Started Masturbating”をご紹介します。
シニカルなコメディ要素もありつつ、結構真剣に考えてしまう映画だったので、忘れないうちに感想もたしなめていきます。
あらすじ
39歳のハンナは結婚し、一人息子の母。
絵に描いたようなキャリアウーマンで夫のモルテンより稼ぎ、レストランの注文から家具まで相談なしに、自分で決めてしまう癖がある。
夫モルテンは、ハンナが仕事優先で家族や自分を気にかけないことに辟易し、別れを告げる。
ハンナは夫の要望どおりに仕事をやめたばかりで、職も住まいも無し。
やり直したいと思うも、夫はすでに新しいパートナーを見つけたばかりでなく、友達との関係も悪化し、負の連鎖が止まりません。
ホームレス状態の時に出会った若い女性に、1人セックスを提唱されます。
キャスト
ハンナ役/カティア・ウィンター
働くバリバリのキャリアウーマン。
しかし夫から離婚を切り出され、ホームレス状態に。
モルテン役/Jesper Zuschlag
ハンナの夫。
自分の話を聞かず、家族を放置しているハンナに嫌気がさして離婚を申し出る。
リヴ役/Vera Carlbom
行き場のないハンナと出会い、ひとりセックスを勧める。
感想※ネタバレあり
レビューサイトでは、あまり評価は高くなく、「マスターベーションが、人生を劇的に改善する魔法の手段として描かれている」ことが批判されていました。
たしかに、膣を考えるとQOLが上がるという考えは「ん?」となりましたが(笑)
個人的には、働く女性に「肩の力抜きなよ」というメッセージを感じた映画でした。
ハンナは仕事優先にした結果、夫や友人との関係が悪くなり、ひとりぼっちに。
今働く女性は、仕事ばかりに気を取られ、家族・パートナー・友人などに会ったり、優しくする余裕がない人も多いのではないでしょうか。
少なくとも私は、ハンナの姿に10年後のの自分を重ねて観ました。
本当に毎日遅くまで働いて仕事してると、恋愛事も何も考えられないんですよね。
だからと言って、ひとりセックスをすることで、段々と心に余裕が生まれ、夫や友人との関係が劇的に改善するのは、どうかと思うけども笑
ハンナは、夫とやり直した後も、「平凡でいたい」という理由で仕事上元のポジションに戻ることを断っています。
仕事を頑張るのは良いけどバランスが大事だよ。
ひと昔前の男性の多くは死ぬ間際に仕事ばかりしたことを後悔したという調査がありますが、女性が社会進出しても、そこまでする必要はない。
自分のワークライフバランスを改めて考え直すキッカケになりました。
真面目なトーンになってしまいましたが、働く女性に時間を作って今見てほしいです!